秋葉街道「大野宿」を歩く③―急崖
菅原神社社殿前の「尊神前」の燈籠は、「弘化三年」(1846)の建立。「天下泰平」「五穀豊登」とも刻まれ、「五穀豊登」は「五穀豊穣」の意味です。
社殿の背後は、ほぼ垂直の岩がギリギリのところまで迫っています。すぐ脇を通る国道151号から見上げれば、菅原神社の向かって左側はそそり立つ急崖。この急崖は、宇連川左岸にある中央構造線の断層崖。
菅原神社は大野地域も北の外れに建てられています。元々、南北朝時代に領主として大野を治めていた鈴木喜三郎が、北の守護神として祀ったのが起源とのこと。
南に集落を見下ろす神社はよく見られる立地。しかし、菅原神社があるのは宇連川とその支流との合流点に突き出した場所ですから、背後の天神山をご神体と考える「山の神」の意味もあったのかも知れません。
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