› 自然と歴史の中を歩く! › 出かけよう!北遠へ › 歴史・産業遺産・寺社・文化財 › ステイホームで「西国巡礼」④―聖観世音菩薩

2020年05月06日

ステイホームで「西国巡礼」④―聖観世音菩薩

一草の「聖観音」 観音さまってご存知ですよね?観音さまは、「千手(せんじゅ)観音」「如意輪(にょいりんん)観音」「十一面(じゅういちめん)観音」「馬頭(ばとう)観音」「不空羂索(ふくうけんさく)観音」「准胝(じゅんてい)観音」などのように多面多臂の超人間的な姿の他、1面(めん=顔)2臂(ひ=腕)の私たち人間と同じ姿をした「聖観音(しょうかんのん)」があり、阿弥陀三尊の脇侍(わきじ)として安置されるときには「観世音菩薩」「観自在菩薩」と呼ばれることが多いのですが、独尊として祀られる場合には、「聖観音」と称されます。

 「観世音菩薩」の他にも、「弥勒(みろく)菩薩」「普賢(ふげん)菩薩」「「文殊(もんじゅ)菩薩」「地蔵菩薩」などの「菩薩(ぼさつ)」は、実はまだ修行途中の姿。来世「如来」になることを約束されていますが、修行中のため、髪は結い上がられ、ネックレスやブレスレット、ピアスなどの装身具も身に着けたままです。特に「聖観音」は蓮(ハス)の上に座り、片手で蓮の花を持つよく知られた姿です。泥中から真っ白な清浄な花を咲かせる蓮が、「聖観音」の象徴となっています。

平木の「聖観音」 「西国巡礼」とは、近畿2府4県と岐阜県に点在する33ヵ所の観音霊場「西国三十三ヶ所」を巡る旅。「33」の数については、「観世音(観音)菩薩」が衆生を救うとき、33の姿に変化するという信仰に由来すると言われ、西国三十三所の「観音菩薩」を巡礼参拝すると、現世で犯したあらゆる罪業が消滅し、極楽往生できるとされています。しかし、庶民の信仰としては、より「現世利益」への願望が強かったようです。

 浜松市天竜区春野町の路傍に立つ2体の「聖観音」はともに「西国三十三所順禮(礼)」と刻まれ、「順礼」とは「巡礼」と同じ意味ですが、本来は順番通りに回るのが「順礼」だったとか。春野の山里では、観音信仰の面影をあちこちで見ることができます。

 *記事は「出かけよう!北遠へ ふるさと散歩道」に掲載したもの。ステイホームのため、過去記事を再掲載させていただきました。



同じカテゴリー(出かけよう!北遠へ)の記事

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
ステイホームで「西国巡礼」④―聖観世音菩薩
    コメント(0)