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2020年02月28日

春野に残された戦争の記憶③―「御降誕記念」碑と「出兵橋」

「記念 皇太子殿下御降誕」碑 前回、昭和8年(1933)8月に長久橋が竣工したことを書きました。そして、写真は、春野町川上で見かけた「幟立て石」。「記念 皇太子殿下御降誕」と刻まれていました。ここで言う「皇太子殿下」とは言わずと知れた平成の天皇陛下。建立は「昭和8年12月」。長久橋竣工と同じ年に、上皇は生まれていたのです。

 「降誕=こうたん・ごうたん」とは、一般的にはほとんど使われませんが、聖人や皇族などの出生を意味する言葉で、もちろん「誕生」と同じ意味です。

 さて、この記念碑についてですが、寄進者の銘が刻まれています。「熊切村 軍人会第(略字)八組 青年川上分団」。ともに、軍国主義の匂いを強く感じさせる名前です。

出兵橋 実は、この記念碑のもう少し上流。杉川沿いに遡った辺りに架けられた吊り橋には、「出兵橋」の名札が付けられていました。紛れもなく、あの時代の命名。昭和43年12月竣工とありましたが、架け替えされたものと思われます。

 川上とは、その名の通り、杉川の上流。こんな山里の奥の奥にまで、軍靴の響きが聴こえた時代の名残りです。



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