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2019年09月24日

丸い石を供える信仰⑧-浦川の「目の神様」

社殿脇の石仏と丸石 浜松市天竜区佐久間町上市場の熊野神社脇には、神社には不似合いな素朴な石仏が並んでいます。廃仏毀釈の折、廃棄される運命にあった集落の他の地にあった野仏が集められたようです。熊野神社もかつては本地垂迹の神を祀る「熊野権現社」だったのですから、神社の境内に石仏が祀られているのも不思議ではありません。

 石仏に雑じって丸石も並べられていましたので、熊野修験ゆかりのものと推察していましたが、地元の伊東明書先生によれば、境内社の1つ、通称「目の神様」の前にあり、目の病が治った人が供えた石だったとのこと。

目の神様 「目の神様」が祀られているのは、境内の反対側です。小さな祠の中には、薬師如来と脇侍の日光菩薩、月光菩薩が並ぶ三尊。木札には「奉祭大己貴命東方薬師守護處」「明次(治)十年」「丑ノ四月十五日」と書かれています。

 「大己貴命(おおなむちのみこと)」とは、出雲の神「大国主命(おおくにぬしのみこと)」のこと。「因幡の白兎」の神話で知られるように、兎の病を治した大国主命は薬師如来とともに医療の神。「大己貴命東方薬師」であれば最強です。



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Posted by AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん at 04:59│Comments(0)歴史・産業遺産・寺社・文化財
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