2019年01月31日
瀬尻森林鉄道について①―人車鉄道の写真

私が訪ねたのは午前8時30分。階段を上がって温泉の扉を開け、受付にいた係員に訊ねてみました。「こちらに瀬尻の森林軌道の写真があると聞いたものですから・・・」。「ああ、これだね。あまり写真が残っていないようだねえ」と、壁から外して来てくれた写真がこれです。
写真をよくよく見てみれば、木製の橋梁の上に木材を満載した台車が2台。線路は橋を渡ったところで分岐、あるいは引込み線と合流し、奥に同様の台車が1台、そして手前に3人が乗った台車が1台。さて、どこにも動力となるエンジンが映っていません。
実は、大正9年(1920)旧・龍川村に軌道が敷設された頃には、余り利用されない人車鉄道だったとのこと。つまり、敷かれたレールの上の台車を、人間の力で押したり引いたりしながら動かしていたのです。後には、木炭やガソリンを燃料とした機関車も導入されたようですが・・・。
「ありがとうございました」「いいよ、いいよ。そこに置いといて」。『やすらぎの湯』のおかげで、みなさんに「瀬尻森林鉄道」の写真をお目にかけることができました。