中山道・木曽福島宿を歩く②―行人橋
現在、木曽福島の木曽川に架けられている橋の数は7本。崖家(がけや)造りの家を撮ったのは、行人(ぎょうにん)橋の上から。「行人」とは、山中で修行する者のこと。つまり、行人たちはこの橋を渡って御嶽山に登ったというわけです。
現在の行人橋は昭和24年建築のコンクリート橋ですが、木橋が主流だった江戸時代においても、この行人橋は石橋だったとのこと。当時、行人橋より南に御嶽山に登るために渡る橋は架けられてはいなかったのだそうです。
その理由は、行人(行者)たちを福島宿に招き寄せるため。木曽川の急流を歩いて渡るより、福島宿で疲れを落とし、石橋の行人橋を渡った方が安全だというわけ。明治31年(1898)には、すでに煉瓦を使った橋が建設されたとのことです。
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