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2024年11月29日

岐阜県美濃市「うだつの町」を訪ねる⑩―むくり屋根

「小坂酒造場」 「うだつの上がる町並み」を歩いていた時、私の足を止めたのは、国の重要文化財に指定されている「小坂酒造場」の建物。通りに面した1階は千本格子、アーチ状の「犬矢来(いぬやらい)」が江戸時代の雰囲気を感じさせ、2階は塗籠造(ぬりごめつくり)に杉玉。いかにも造り酒屋らしい風情です。

 そんな「小坂酒造場」の屋根を見上げると、隣家と接する左右に「うだつ」が造られていましたが、その「うだつ」が緩やかな凸状カーブを描いていたのです。そして、「うだつ」だけではなく、屋根も凸状カーブ。こんな造りは「むくり屋根」と呼ばれ、緩やかなカーブ状に切り出した垂木が屋根を支える構造となっていますので、大工としても難しい仕事。さらに、そんな「むくり屋根」に瓦を葺くのも簡単ではありません。

むくり屋根 「むくり屋根」は腰が低く、お辞儀をしているように見えることから、商家で好まれた建築様式だったのかも知れませんが、それだけではなく、軒へ近づくほど勾配が急になりますので、雨水のキレが良くなるメリットもあるとのこと。

 同じような「むくり屋根」の家は他にもあり、「うだつの上がる町並み」を築き支えてきた職人たちの腕の高さを感じさせられました。



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