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2017年08月29日

古い絵葉書「日本一 佐久間ダム」②―天龍川に工事中の日本一発電所佐久間ダム

 古い絵葉書「日本一 佐久間ダム」の興味深い点は、完成した巨大人工物よりも、戦後の復興期、日本の土木史の「金字塔」とも言われる土木構造物が、日本の技術で完成した点をアピールする「工事中」の写真を集めていること。

ダム下流の工事現場

ダム下流の工事現場

上流より見たる堰堤放水口
上流より見たる堰堤放水口
正面より見たる第二次締め切り後のダム(高さ150メートル)

正面より見たる第二次締め切り後のダム(高さ150メートル)

展望台よりダム及び右方バッチャープラントの偉容
展望台よりダム及び右方バッチャープラントの偉容
第二次締め切りによる湛水(左方は取水口)
第二次締め切りによる湛水(左方は取水口)
変圧器(一台の容量93,000KVA)
変圧器(一台の容量93,000KVA

発電所に送水される取水口 これらの写真に写されているダム堰堤工事以外にも、天竜川の水を迂回させる排水路トンネルの難工事もあり、大型重機や工事車両が通る道路やトンネルなどの工事を含め、着工からわずか3年で完成した佐久間ダムの大工事は、完成した堰堤よりも、むしろ工事そのものが注目されていた時代の雰囲気が窺われます。

 この工事に携わったのは、アメリカ合衆国のアトキンソン社と日本の間組、熊谷組による国際JV。大型重機を使った工事をアトキンソン社、ダム本体工事を間組、発電所工事を熊谷組が分担して担当することにより、土木の最新技術が日本人技術者に伝えられ、佐久間ダム工事以後、急速に日本国内で普及することになりました。




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