秋葉街道「大野宿」を歩く⑪―大野神社と「秋葉山」の常夜燈
菅原神社が大野地区の北東の鬼門の鎮守社だとすれば、大野神社は南西の裏鬼門の鎮守社。祭神は建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)で、総社として祀られていましたが、明治5年(1872)、当時の三河県を管轄していた静岡藩庁によって、大野神社と呼称が改められたとのこと。
毎年4月下旬に開催される祭礼では、手筒花火が奉納されるのが東三河の伝統。大野の家の玄関先には、悪霊を追い払う意味を込め、奉納後の手筒花火を軒先に置く習慣があります。
大野神社には、池に架けられた石橋を渡って境内に。すると、左手には「秋葉山」と刻まれた常夜燈が。「文政十三 庚寅仲冬」とも刻まれていますので、西暦1830年の建立。その下に刻まれている「奥林中」の「奥林」は大野神社がある地域の字名です。
そして、大野神社社殿の向かって右側には「金的中」の額が掲げられていましたので、今も伝統の奉納弓射の行事が催されているのかも知れません。
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