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2017年12月07日

遠州の山に植林をした粟野林太夫③―植林事業

「一榊 奉納 昭和十年一月 静岡縣知事 田中廣太郎殿」の石碑 林八幡神社境内には「一榊 奉納 昭和十年一月 静岡縣知事 田中廣太郎殿」の石碑があります。田中廣太郎が県知事を務めたのは昭和6年(1931)12月18日~同10年(1935)1月15日でしたから、知事の任の最後に当たり、林八幡神社に榊を奉納したのだろうと思われます。

 現在、国土の多くを占めている森林は、実は江戸時代以来の人々の保護育成政策によって、今日の姿になっているのです。

林八幡神社 社寺建築、遷都による造営、築城、土木工事など、次から次へと巨木、良材を森林から伐り出して使い続けた結果、江戸初期の日本の山は、森林資源の枯渇状態になり、至る所に禿山が無残な姿をさらしていました。洪水がたびたび起こり、水田は荒れました。そこで幕府は森林保護政策に乗り出したのです。

「前静岡懸知事關屋貞三郎謹書」の神社札 その口火を切ったのが粟野林太夫。小さな社ですが、中には「津島神社」「久屋山王神社」とともに「山之神神社」も合祀されています。

 「林八幡神社」の文字は「前静岡懸知事關屋貞三郎謹書」とあり、大正8年(1919)8月20日~同10年(1921)3月9日、静岡県知事を務めた關屋貞三郎。歴代県知事も一目置く、植林事業だったのです。



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Posted by AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん at 05:11│Comments(0)歴史・産業遺産・寺社・文化財
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