富幕山に「春」が来た!⑧―キブシとクロモジ
「春」が来た富幕山を、腰を伸ばして歩い行くと、足元ではなく、目の高さで咲く低木の花が目に留まります。先ず目に留まったのはクリーム色の花の房。これはキブシ科キブシ属のキブシ。この時季、山歩きをすれば見かけることが多いキブシはほぼ全国に分布していますが、生育しているのは日本国内だけ。つまり、固有種ということです。
そして、花と同時に新芽を噴いているのは、クスノキ科クロモジ属のクロモジ。上向きに伸びた新芽の周りに花が咲き、独特の香りを強く放つのは、まさに今。新緑の時季です。
クロモジ(黒文字)の名は、若枝の木肌に黒い藻類が付着して黒っぽくなるから。その枝を爪楊枝にしたものが、和菓子を食べる時に使われる「黒文字」です。
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