秋の気配の富幕山⑨―オトギリソウとコウヤボウキ
黄色い5弁花は、オトギリソウ科オトギリソウ属のオトギリソウ。「漢方医・三輪家の薬箱⑩」で紹介したように、オトギリソウ(於止支理)を煎じて飲めば月経不順や鎮痛剤として有用。ただし、「弟切草」と書けば、この秘薬の秘密を漏らした弟を兄が斬り殺したという恐ろしい言い伝えに基づく名前でもあります。
キク科コウヤボウキ属のコウヤボウキは、空海が開山した高野山の金剛峯寺で茎を束ねて箒の材料としたところから「高野箒(コウヤボウキ)」と名付けられたとのこと。
どちらも、名付けの裏には歴史があり、それだけ昔からよく知られた植物だったということでしょう。
関連記事