井伊谷の龍潭寺を訪ねる⑦―釈迦牟尼佛座像
自慢できる話ではありませんが、龍潭寺(りょうたんじ)本堂に入ったのは、「新・浜松の自然100選」の撮影のために訪れた平成20年(2008)8月以来。でも、その時には500円の拝観料を払ってはいませんでした。
庫裡の受付を通って本堂に入り、すぐに目に留まるのは寄木造「釈迦牟尼佛」座像です。解説看板には「丈六」(1丈6尺=5メートル)とされてはいますが、これは立った時の高さ。実際には座像ですから約3メートル。享保14年(1729)の作とされています。
興味を惹かれたのは、金箔貼りの体に残る無数の傷跡。これは「明治初年に起こった廃仏毀釈(仏教を排斥しお寺をこわす)の動乱の傷跡」とのこと。修復されずにあるのは、そんな歴史を後世に伝えるためなんですね。
関連記事