出かけよう!引佐町伊平㉘―不動明王や馬頭観音
滝清水観音堂の水の流れの近くには不動明王と思われる石仏がありました。不動明王と言えば、真言宗や天台宗などの密教系や禅宗で信仰されることが多い大日如来の化身と目される仏。もちろん、日本伝統の山岳信仰あなどと合体して誕生した修験道とも、近い関係のある仏です。
馬頭観音と思われる石仏は2体。1体は座像で、もう1体は立像。先に紹介した馬頭観音堂のある山の斜面に、伊平地区の各所に祀られていた馬頭観音像が集められたと思ったのですが、そうではなかったようです。
馬頭観音は観世音菩薩の変化身(へんげしん)である六観音の1つ。六観音の中でも馬頭観音を見かけることが多いのは、やはり家族同様に暮らし、生活を支えてくれた愛馬への供養の表れだったのに違いありません。
立像の1体には「文化十酉十月十日」と刻まれた文字が読み取れましたので、西暦1813年。200年以上も前の建立です。
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