青谷の里に、春よ来い!⑦―枯れ葉色の青谷
「青谷不動の滝」の滝口を見下ろしながら坂道を登って行くと、目の前に青谷の水田跡の風景が広がります。水田跡と言うのは、稲刈りが済んで米の収穫が終わった田んぼというのではなく、耕作放棄された跡の意味。水田跡にはススキなどイネ科の雑草が育ち、寒さとともに枯れ葉色へと変わったうら寂しさを感じる風景です。
「青谷」の地名の由来は「村内の谷間から緑泥片岩を多く産出することによる」(角川日本地名大辞典22静岡県)と紹介したばかりですが、かつての青谷は、夏になれば水田に緑色が稲が茂る「青い谷」だったはず。
別に青谷に限られた珍しいことではありませんが、住民の高齢化が進んでいる現代、農村の風景はますます枯れ葉色に変わって行くのは間違いありませんね。残念な話です!
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