引佐町渋川から県境を越えて③―都田川源流の川宇連川
実は、引佐町渋川から県境を越えたのは1月12日のこと。そのすぐ後、15日に居ても立ってもいられず、渋川の北端にある川宇連(かうれ)の集落を訪れたのです。
都田川の源流とされる川宇連川(かうれがわ)は、静岡県と愛知県との県境にある鳶ノ巣山から流れ出し、浜名湖の今切までが都田川。つまり、浜名湖へ流れ出すすべての川が都田川の支流と考えるのが正解。しかし、川宇連の入口には「ようこそ 都田川源流の里 川宇連」の看板が建てられていました。
そもそも、県境を越えた東三河を流れる、豊川支流の川の名前も「宇連川」で、こちらは「川宇連」。「宇連」とは一体、何を意味しているのでしょうか?
調べてみると、「うれ」には「どんづまり」や「末端」の意味があるとのこと。山間地の一番奥まった場所、川の源流などの意味と解釈すれば、「川宇連」の地名の意味が見えて来ます。
それにしても、隣り合わせた地域でともに「宇連」と名づけられたのは偶然ではなく、両地域の文化的な深いつながりを感じざると得ません。
関連記事