日本唯一の関所建物②―入母屋造の本瓦葺き

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2021年05月08日 04:48

 新居関所跡の中心は何と言っても面番所。東西に長い建物を外から眺めてみると、屋根は2層に見えますが、面番所の中は天井を少し高く、屋根裏を広くした1層。屋根の形は切妻の周りを庇屋根が取り囲む入母屋と呼ばれる造り。妻部分には漆喰の懸魚と六葉の飾りが施されています。

 面番所の縁側では「入り鉄砲に出女」が厳しく取り調べられ、大番所には役人姿の人形が並び、槍や鉄砲などの武器を手にした様子も再現されてはいましたが、これらはほとんど見せかけだったとも言われ、平穏な時代が続いた江戸期に「関所破り」を企てる旅人はほとんどいなかったようです。

 入母屋造の屋根に葺かれているのは桟瓦ではなく、平瓦と丸瓦とを交互に並べた本瓦。箱根関所で見た杮(こけら)葺きとは重厚感が違います。

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