歩け!登れ!彼岸明けの秋葉山⑤―スミレ、すみれ、菫
秋葉山があるのは浜松市天竜区春野町。春野と言えば「すみれの里」。その由来は、宝塚歌劇団を代表する歌として知られる『すみれの花咲く頃』を訳詞した白井鐵造が春野町犬居の出身だったから。そして、まさに今が「♪すみれの花~咲く頃~」です。
この日、最初に目についたスミレの仲間は、いわゆる本種スミレ(右上の写真)とタチツボスミレ(左の写真)。どこででも見られるスミレです。
我が家の近くでは見たことがないスミレはアリアケスミレ。花の色には変異があるようですが、秋葉山の麓で咲いていたアリアケスミレは側弁や唇弁に青い筋が入る白花。
『枕草子』の書き出しは「春はあけぼの」ですが、「曙(あけぼの)」とは夜明け前の意味。そして、「有明(ありあけ)」は、月がまだ空に残っているうちに夜が明ける意味。「有明菫(アリアケスミレ)」は、まさにそんな『枕草子』の世界です。
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