五月晴れの秋葉山に登る④―赤い九里橋
元々の秋葉山表参道の起点となるのはもう少し南の位置だったと思いますが、私は栃川に架けられた九里橋が表参道の入口と感じています。その理由の1つは、九里橋の色が赤く塗られているから。元々は木造物の虫除けや腐り止めのためベンガラ(酸化第二鉄)と水銀朱を塗り、寺や神社などに架けられた橋の多くが赤い橋となったのです。
そして、次第に赤い色には悪霊や災厄を祓う効果があると考えられるようになり、赤く塗られたコンクリート製の九里橋を渡れば、そこからが「結界」。「結界」である九里橋を渡れば、その先には最初の修行とも言える長い坂が待っているのです。
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