旧磐田郡豊岡村万瀬を歩く④―「左あきはみち」の道標
少し歩いて北に向かうと、道がT字に交わる場所に到着。そこで見つけた少し小さな石の道標。刻まれていたのは「左あきはみち」の文字。この道がかつて、秋葉道として利用されていたことを示しています。
かつての豊岡村敷地で私が出会った秋葉道を示す道標は、県道283号に建てられたもの。市道万瀬大平線との分岐にある道標には「右虫生百古里光明山秋葉山」、虫生の落合下橋の近くにある道標には「右 光明山 秋葉山」。ともに、万瀬(まんぜ)にある道標が示す道とは別ルートになります。
古地図で確認してみると、磐田の見付宿から秋葉山に向かう道として、虫生(むしゅう)と大平(おいだいら)を通る道が描かれていますが、「満瀬(まんぜ)」にはもう1本、野部(のべ)村からの道が描かれています。そして、その先は下百古里(しもすがり)、横川を経て、光明山と秋葉山へと向かっています。
・・・ということは、万瀬に建てられた「左あきはみち」の道標は野部から尾根を通る道が秋葉道としても利用されていたことの証です。
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