霧立ち込める秋葉山に登る③―ヤマユリとゼフィランサス
石畳の坂道の脇に大きなヤマユリが数輪。前回(6月15日)の「梅雨晴れの秋葉山の自然」の時に咲いていたのはササユリでしたので、梅雨明けはしていなくても、季節は間違いなく進んでいます。
近くで咲いていたユリに似た花は、タマスダレとハブランサス。どちらもヒガンバナ科(クロンキスト体系ではユリ科)のゼフィランサスと呼ばれる外来種。園芸種として日本に持ち込まれたのは江戸時代末期から明治時代初期とされていますので、もうすっかり日本の気候に慣れ、花壇から逃げ出して野生化しているようです。
日本は島国ですから、古くからの自然生態系は保ちやすい国のはず。しかし、米や野菜、園芸植物や樹木など、近頃の持ち込みに関しては、急激な国際化の進み方に危惧を感じざるを得ません。ゼフィランサスは見たことがあっても、里山で咲くササユリやヤマユリは見ていない人が増えているのが心配です。
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