湯谷の大自然を歩く②―高札と「鳳液泉碑」

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2023年01月31日 04:01

 宇連川右岸、湯谷の温泉街を歩いていたら高札と「鳳液泉碑」が建てられているのに気づきました。文字は小さく読む自信はありませんので、解説看板を紹介します。

 定

一.百姓は、第一に家業の励み、昼も夜も精を出し、家業を専ら一つに心がける事
一.ばくち、勝負事はもちろん、夜遊び酒盛り等を行わず慎むこと
一.身元が不明なもの、不逞の者に宿を貸し逗留させないこと
一.領内の職人、日雇いはその職に励み、朝早く暮にも仕事を仕舞い、長く休まず、しっかり働くこと
一.質素倹約を心掛け贅沢は決してしないこと
一.見た目や姿の良い女房でも、夫の事を疎かにして、お茶ばかりいつも飲んだり、物見遊山の好きな女房は離縁すること
右の条 文政、天保、弘化の夏に厳重に申し渡したが、忘れてしまったので、今後は必ずしっかりと心がけるよう庄屋等それぞれ読み聞かせるよう申し付ける
  安政六年二月 鳳来寺代官所
            鳳来寺領東郷八ヶ村


 そして、石碑には・・・

 鳳液泉の碑

鳳液泉の碑は、寛政十年(一七九八)鳳来寺の歇堂(けつどう)という人が建てた。
流紋岩質凝灰岩に刻まれた碑文には
「鳳来寺の開祖利修仙人は、たびたびこの渓泉に浴して精神と肉体の調和をはかったので、風にのり、笙を吹き、天下に遊びよく長寿を保ったといわれる。その後ひきつづいてこの霊泉に浴してもろもろの病を除き、身心の安楽を得た人々の例はかぞえあげることはできない。これというのも、実は薬師如来の広大な佛徳のおかげである。利修仙人の古を信じてこの湯に浴すればききめのないわけはないと確信する」という大意がしるされてある。


 ・・・とのこと。

 いずれも、1300年の歴史があるとされる湯谷の温泉宿が、旅行ブームに沸いた江戸時代から多くの観光客を集めていたことを示しています。

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