磐田市上野部の軌道跡を歩く⑧―雨垂橋と貯水池
軌道跡に架かる橋は3本。中程にある橋の名前は「雨垂橋」。「雨垂」と書いて「あまだれ」ではなく「うたり」と読み、雨垂は野部本村にある字の名です。
雨垂の字名の由来については地域によって異なるとは思いますが、雨は農業には欠かせない自然の恵み。とは言え、適切に管理しなければ洪水を招くことにもつながります。
雨垂にある貯水池(雨垂池)は、田植えの時季には水田に水を供給するためでもあり、当番制で堰板の管理が行われていたそうですが、ある時、管理ミスにより被害が発生したこともあり、大半の田畑が耕作放棄地となった今では、この制度は継続されていないそうです。
水の流れは上野部川に合流し、一雲済川を経て天竜川へ。水路の一部には、堰板を差し込むための溝が残っていました。
関連記事