彫師・後藤岩五郎作の龍を訪ねて③―観音堂「圓通閣」
さて、金地院訪問の目的である後藤岩五郎の彫刻を見るため、一段高いところに祀られている観音堂「圓通閣」へと上がりました。
岩五郎の仕事と聞いているのは、向拝虹梁上の龍。房州後藤流得意の躍動感あふれる龍の彫刻が睨みを利かせています。
観音堂の建立は享保14年(1729)とされています。と言うことは、岩五郎が彫った龍は、後年飾り付けられたもの。本堂を焼失したという明治9年(1876)の火災により、飛び火を受けた観音堂の小修理が行われ、その時に岩五郎に依頼が届いたということでしょうか?
木鼻の獅子や象も岩五郎の仕事かも知れません。
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