彫師・後藤岩五郎作の龍を訪ねて②―金地院の山門
金地院(こんちいん)があるのは、私の生まれ故郷でもある浜松市北区細江町気賀。しかし、そこは気賀の町外れの葭本地区の標高50メートルほどの高台ですから、今まで訪れたことはなく、今回が初めての訪問。こんなところに、こんなに大きな寺があったとは驚きでした。
臨済宗妙心寺派の寺、金地院の山号は「定光山」。建武年間(1334~6)の創建と伝えられています。古い本堂などは明治9年(1876)の火災により焼失。現在も残る古い建物は、享保14年(1729)建立の観音堂と天明8年(1788)建立の山門。
本柱の足元で見られる根巻きの装飾は金属ではなく木製。細江の長楽寺、三ヶ日の摩訶耶寺や奥三河の満光寺で見たのと同じです。よく見る乳型の釘隠しは金属製の「乳金物」が使われていることが多いのですが、金地院の山門には菊花を象った木製の釘隠し。
これらは、三河の宮大工の仕事なのでしょうか?
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