豊川稲荷で干支「辰」探し⑤―万燈堂の「龍」
最後に紹介する「龍」は、万燈堂の前に建てられている石燈籠に「龍」。大波の上を、体をくねらせて泳ぐ「龍」が浮き彫りにされています。
気になったのは、竿部に刻まれた「常夜鐙」の文字。一般的には「火+登=燈」ですが、「金+登=鐙」は滅多に見ない漢字。以前にも紹介したことがありましたが、「鐙」は一般的には「あぶみ」と読み、馬に乗る時に足を乗せる馬具。別の説としては「たかつき」と読み、神饌などを奉げる際に御物を載せる金属製の台「高杯」の意味とも。
現在、修行僧が座禅修行をする道場とされている万燈堂の「常夜鐙」の「鐙」は、「あぶみ」より「たかつき」の意味を込めて刻まれた文字と考えたいと思います。
そして、最後に立ち寄ったのは「豊川海軍工廠戦没者供養塔」。台座に戦没者の名が刻まれた「供養塔」の前に進んで手を併せ、「豊川稲荷で干支『辰』探し」を終えることにしました。
関連記事