浜北区上島・新田組の「龍燈」⑥―「牡丹に唐獅子」
西面の彫刻欄間は「牡丹に唐獅子」。私たちの年代だと、高倉健主演の映画、昭和残侠伝シリーズの『唐獅子牡丹』を思い出しますね。
「百獣の王」の獅子と「百花の王」の牡丹との関係については、「
磐田市下野部大楽地を訪ねる⑦」でも紹介した通り。無敵の獅子でさえ恐れるもの。それは、獅子身中の虫です。体毛の中に発生し、増殖し、皮を破り肉に食らいつく恐ろしい害虫です。
しかし、この害虫は、牡丹の花から滴り落ちる夜露に当たると死ぬとされています。それを知った獅子は、夜に牡丹の花の下で休みます。牡丹の下が、獅子にとっての安住の地。飾り瓦にも牡丹が見られます。
残念ながら、この彫刻の作者は不明。一体、誰が彫ったのでしょうか?
関連記事