2020年初夏、新宮池から春埜山へ⑤―「ちゃばら」の下に立つ常夜燈
新宮池南の地区の字名「和泉平(いずみだいら)」とは、もちろん標高500メートルに水が湧く新宮池に因む名。水が湧かなければ、和泉平での農耕はもちろん暮らすことさえできません。秋葉山や春埜山を巡り歩いた修験者たちも、和泉平に立ち寄ることで、ほっと一息つくことができたのでしょう。
そんな和泉平の「ちゃばら」を眺めながら下り、大きなカーブの両脇に石の常夜燈が建てられていました。1基は道路脇でしたが、もう1基はフェンスの中。この2基で1対の常夜燈となっているようです。
春野周辺で常夜燈と言えば、ついつい秋葉山常夜燈を思い浮かべてしまいがちですが、この常夜燈の竿部には「新宮神社」の文字が刻まれています。つまり、ここが新宮神社の参道口。それはまた、新宮池へ向かうルートの入口を示す道標でもあったのです。
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