氷見・高岡へ万葉の旅⑦―筏井家住宅
筏井(いかだい)家住宅は県の有形文化財に指定されている土蔵造り住宅。筏井家は糸などの卸商を営んでいた家とのことで、建築されたのは明治36年(1903)。2階を見上げれば黒漆喰の壁に「掛子塗り」の扉が設けられ、さらに開け広げられた扉は隣りの扉とぴったりと重なっています。
隣の家との境には袖壁に似た煉瓦積みの防火壁が設けられ、そのデザインは西洋風です。
分厚い2階の屋根にも圧倒されますが、奥行きの深い1階の軒先に設けられた土庇を覆うのは、ここでも本瓦。そして、土庇を支える柱は菅野家住宅と同じような西洋風デザインの鋳物製。積雪の季節にも店を開けられるよう、十分なスペースが確保されていました。
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