鎌田神明宮を訪ねる⑥―鎌を供える

　鎌田神明宮の創建は白雉（はくち）2年（651）と言われ、豊受大神（とようけのおおかみ）を祭神としています。

　豊受大神は、穀物や農業を司る女神であり、社伝によれば「伊勢国から豊受大神が渡御し、福田町中島浜に白羽の箭（矢）が降り立ち、三日後に、この箭は農具の鎌と共に当地に飛来した。よって当地を鎌田という」との言い伝えがあります。この言い伝えに因み、現在でも念願成就のお礼として、鎌を奉納する風習が残っています。

　一帯は、平安時代初頭から伊勢神宮の御厨（みくりや＝荘園）だった場所。神社南は水田地帯です。