波立つ竜洋海岸の自然⑤―タカサゴユリとテリハノイバラ
テッポウユリに似た白い百合の花は、台湾原産の帰化植物タカサゴユリ。「タカサゴ(高砂)」とは、「高砂や、この浦舟に帆を上げて~」の「高砂」ではなく、台湾先住の民族の名。その名の通り、「高砂百合」は台湾から園芸種として持ち込まれたユリが野生化したものです。
太平洋戦争中、波立つ竜洋海岸の遥か彼方の台湾は日本領でしたので、外来種という言葉は当たらないのかも知れません。
葉の光沢が目立つ野薔薇なので「照葉野薔薇(テリハノイバラ)」。葉の光沢が、浜辺の強い陽射しを跳ね返しています。
内陸と比べれば圧倒的に水が少なく、陽射しが強い海浜地帯。でも、遠州灘海岸は生き延びるために工夫をした植物や昆虫たちの天国。夏の遠州灘海岸には、遠州灘海岸独特の自然生態系が保たれているのです。
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