磐田市社山に佇む六地蔵塔②―「三界万霊」
一石三面の六地蔵の裏側の面には、「三界万霊」の文字が刻まれています。つまり、この石造物は一石三面の六地蔵であるとともに三界万霊塔でもあったのです。
「三界」とは、私たちが悟りを得て仏に成るまでの間に、延々と生まれ変わり死に変わりする世界を、欲界、色界、無色界の3つに分ける仏教思想。六道と三界とを併せた世界を輪廻転生するという考えに基づき、死者の成仏への祈りを込めて建てられたのが、この石塔です。
本来、六地蔵や三界万霊塔は、墓地に建てられたり、道祖神のように集落の境に建てられていることが多いものです。
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