諏訪原城跡を訪ねる⑦―城山延命地蔵尊
解説看板に描かれた諏訪原城の縄張りを示す図を見ると、東側の城外に出曲輪が描かれています。民家の間にある細い道を行くと、そこには小さな祠があり、祠の下の基礎部には「城山延命地蔵尊」と書かれていました。
この出曲輪はおそらく物見の役割。特に、東から大井川を越えて攻めてくる敵がいれば、間違いなくここで見付けることができ、その気になれば迎え撃つこともできる位置です。
しかも、聞いた話によれば、祠の左の金網に囲まれた場所には、かつてはカンカン井戸から水が引かれて流れ落ちていたとのこと。
こんな遺構が残る諏訪原城跡は、昭和50年(1975)に国指定文化財(史跡)、平成14年(2002)には一部区域が追加指定され、同29年(2017)には公益財団法人日本城郭協会により「続日本100名城」に選定され、現在に至っています。
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