東海道・小夜の中山峠を歩く⑤―茶亭跡と三つ葉葵紋
久延寺は、掛川城主だった山内一豊が慶長5年(1600)、東海道を東進して来た徳川家康に煎茶を接待した場所としても知られています。境内の「茶亭跡」の碑が建てられているのがその場所。
その時に水を汲んだのは、「小夜の中山公園」下に残る「御上(おかみ)井戸」とされ、標高252メートルの峠にありながら、涸れることはなく湧き出ているとのことです。
また、家康は諏訪原城を攻める際に久延寺を本陣としたこともあり、その後も久延寺をしばしば訪れ、茶を楽しんで過ごしたとのこと。そうした家康との繋がりから、久延寺は御朱印の領地をもらい、諸役免除などの優遇を受けています。
久延寺の屋根の瓦には三つ葉葵紋が許されているのも、そのために違いありません。
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