木曽路・奈良井宿を歩く⑬―鎧庇と猿頭
「出梁造り」が木曽路の町屋の特徴とするなら、「鎧庇(よろいひさし)」と「猿頭(さるがしら)」は奈良井宿だけに見られる独特な建築様式だそうです。
軒庇の板を重ねて並べ様子が鎧(よろい)のように見えるから「鎧庇」で、庇板を押さえる桟木が猿の頭を並べたように見えるから「猿頭」。軒高の低い江戸末期の建物では、独特な風情の建築様式、「鎧庇」や「猿頭」がよく見えます。
そして、目を閉じれば雪の降る日に中山道を通った江戸時代の旅人たちが見えるよう。振り分け荷物の旅人たちは、この軒庇の下を肩をすぼめながら歩いたのではないでしょうか?
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