名望家・原田久吉翁の足跡を辿る⑧―馬背神社の手水鉢
中部(なかべ)の氏神・馬背(ませ)神社の石鳥居に「横濱市宮嵜町六十六番地 原田久吉」と刻まれていることはすでにレポートさせていただいた通りですが、今回紹介したいのは、鳥居をくぐった先の左手にある手水鉢です。
実は、この手水鉢に刻まれている梅鉢紋が気になっていました。梅鉢紋と言えば天神社が想像されますが、馬背神社は諏訪神社系のため、社殿には梶紋が見られます。
とその時、「これって、うちの家紋と同じだ」と原田翁の玄孫の原田さん。「えっ、もしかして・・・」と手水鉢をグルリと回ってみたところ、ありました!右横に刻まれていたのは「横濱市宮嵜町 原田久吉 雇人中」「大正三甲寅年十月納之」の文字。
鳥居は「大正八年十一月建之」ですから、その5年前に手水鉢が奉納され、そこに自らの家紋を刻んだことになります。
関連記事