浜名湖に架かる橋を歩く⑤―西浜名橋と旧線橋梁橋脚基礎・橋台跡
明応地震による大津波で湖と海とが今切口で通じて以来、渡船でしか渡ることができなかった浜名湖に、新に橋が架けられたのは明治14年(1881)。しかし、当時の木橋は頑丈な造りではなく、明治32(1899)の暴風雨により再び落橋し、一度途絶えた渡船を復活させたのでした。
初代の鉄筋コンクリート造の西浜名橋が竣工したのは、中浜名橋よりも3年早い昭和4年(1929)。13連アーチ橋の西浜名橋は当時としては日本最長。橋脚上部の欄干はところどころで三角に張り出していて、ここにはモダンなスズラン灯と呼ばれる街灯が立ち並んでいたようです。
「鐡道唱歌」の29番は「♪右は入海しづかにて 空には富士の雪しろし 左は遠州洋ちかく 山なす波ぞ碎けちる」。通称「三番鉄橋」の西浜名橋の北側に残された旧橋は自転車・歩行者専用の西浜名橋橋側歩道橋として利用され、ここでも旧国鉄東海道本線の橋梁橋脚の基礎跡と橋台が残っていました。
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