早春の獅子ヶ鼻トレッキング②―岩室廃寺跡
市指定岩室廃寺跡(観音堂)
岩室廃寺跡は、敷地川の東西の急峻な丘陵上(標高150~180m前後)に築かれています。東岸の現在の観音堂周辺には、建物基壇が2箇所、礎石建物1棟、塔礎石1箇所、西岸には塔礎石が2箇所(口灯明台、奥灯明台)が確認されています。
また、現在の観音堂北側には中世墓が築かれており、ここからは大治元(1126)年銘の銅製経筒(個人蔵)が出土しています(「石巌寺」の刻字)。昭和61(1986)年の発掘調査では、遠江国分寺瓦が出土し、遠江国分寺や遠江国府との関連を考える上で重要の遺跡となっています。(磐田市教育委員会文化財課)
獅子ヶ鼻周辺は、かつて山岳宗教の拠点として発展したと考えられる寺院跡が点在する地。現在、公園入口にある観音堂はその名残りです。
中には馬頭観音を刻んだ石仏などが並び、お堂の中には東照大権現、徳川家康公も祀られていました。
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