磐田に残る家康の面影⑤―府八幡宮末社の東照宮
磐田市中泉の府八幡宮には、境内末社として「東照宮」が鎮座。東照宮とは東照大権現と同じように、徳川家康が死後に神格化された名です。
現地に建てられた由緒書によれば・・・
祭神 源朝臣命(みなもとのあそんのみこと/徳川家康公)
例祭 六月十日
由緒 寛文年中(十一年1671という)遠江国中泉・御殿山に鎮座。その後、文化十四年(1817)九月と安政二年(1855)四月に再建された。明治六年浜松県の一村一社の布達により府八幡宮の神宮寺址(現在の社務所の処)に遷座。更に明治四十五年五月現在地に祭られることになった。
・・・とあります。
つまり、府八幡境内の東照宮は、元々は現在のJR磐田駅南の御殿山に祀られていた神社。御殿山とは中泉御殿の防衛上、御殿北側に堀を掘り、その土を盛り上げて人工的に造られた山だったようです。
家康が鷹狩のため頻繁に訪れていた宿泊所であった御殿は、家康の死後に廃止。御殿山も崩して田畑として活用されたため、周辺住民がその歴史を示す意味で祀られるようになったのが東照宮だったそうです。
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