「休む間もなく、木材の積み込み作業です。手際よく橇の上の丸太にカンブチという斧のような道具を使い、カスガイで固定しながら積み上げて行きます」。
さて、伐採地に着けばすぐに始めるのが積み込み作業。機械が入れない中で頼れるのは、自分の身1つです。
「カンブチ」とは「割打」。両刃の手斧ような道具ですが、背も硬く焼き入れられ、ハンマーのようにしても使われる便利な道具です。
玉切りされた面を揃え、「カンブチ」をふるい、上下左右の丸太と丸太とをコの字型の金具、「カスガイ(鎹)」でつなぎ合わせます。
昔からの例え「子はカスガイ」の「カスガイ」。いくら「カスガイ」とはいえ、強く打込みしっかり固定しないことには、強固な絆は生まれません。丸太も夫婦も同じこと。うちの子たちは、「カスガイ」になっているのでしょうか?