神田山に登る④―コンクリート製の狐
「光明電氣鐡道沿線案内圖繪」に紹介されている神田遊園地に、2つの赤い鳥居が描かれていたのを覚えているでしょうか?神田山の荒れた山道をここまで歩いて来て出会ったのは、水神様の石碑と馬頭観音の祠だけ。鳥居が立つほどの神社とは出会いません。
ところが、山道の途中から尾根に登る方向に石段らしいものを見つけましたので、登ってみました。 すると、枯れ枝や蔓が絡まり荒れた平場に、1対の狐らしい姿が見えました。
近づいて見ると、向かって左の1体は首から上が落ちていましたが、向かって右の1体は歯を剥いて睨みを効かせた恐ろしい形相の狐です。
ともに、石製ではなく鉄筋の入ったコンクリート製。「光明電氣鐡道沿線案内圖繪」に描かれている赤い鳥居は、稲荷神社のものだった可能性があります。
遊園地には何があったのかは分かりませんでしたが、天竜川を見下ろす神田公園には稲荷神社があったらしいことは分かりました。
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