東海道岡部宿「柏屋」を訪ねる⑥―組子欄間と香時計

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2018年01月29日 04:18

 岡部宿「柏屋」の上段の間の奥の部屋の付書院の障子の上には、二重菱の欄間が外の明かりを優しく取り入れていました。

 部屋と部屋との間の欄間も、意匠の名は分かりませんが、四角形と六角形とを組み合わせた組子。玄関を入った所にも組子欄間が。

 欄間の役割は、1に光を取り入れること。2には風を通して換気をすること。そして、もう1つの役割のヒントが「柏屋」に展示されていた香時計です。

 香時計とは、抹香を決められた形に敷き、点火された火がどこまで燃えたかで時刻を知る時計ですが、もちろん、この高く立ち上る香りを隣りに部屋に届けるのにも、欄間が有効です。

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