岡部宿「柏屋」の上段の間の奥の部屋の付書院の障子の上には、二重菱の欄間が外の明かりを優しく取り入れていました。
部屋と部屋との間の欄間も、意匠の名は分かりませんが、四角形と六角形とを組み合わせた組子。玄関を入った所にも組子欄間が。
欄間の役割は、1に光を取り入れること。2には風を通して換気をすること。そして、もう1つの役割のヒントが「柏屋」に展示されていた香時計です。
香時計とは、抹香を決められた形に敷き、点火された火がどこまで燃えたかで時刻を知る時計ですが、もちろん、この高く立ち上る香りを隣りに部屋に届けるのにも、欄間が有効です。