東海道岡部宿「柏屋」を訪ねる④―移築と欅の大黒柱

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2018年01月27日 04:53

 天保6年(1835)に棟上げされたという現在の岡部宿「柏屋」は、県道81号(旧国道1号・元は旧東海道)の拡幅の時、建物を奥にずらしたそうです。

 その証拠とも言えるのが、三和土(たたき)土間の奥にある井戸。井戸はもちろん建物の外にあったのですが、1間以上ずらされたため、内に入ってしまったということです。

 弥次さん喜多さんが話を弾ませている奥には、約1尺角の欅の柱がありました。

 これは、一見大黒柱のように見えますが、2階までの通し柱にはなっていませんので、棟持柱の役目を果たしてはいません。家格の象徴の意味では大黒柱なのですが、家を支えるという意味では大黒柱とは言えないかも知れません。

 【関連記事】東海道岡部宿「柏屋」を訪ねる①―丸に土佐柏
 【関連記事】東海道岡部宿「柏屋」を訪ねる②―大戸と蔀戸
 【関連記事】東海道岡部宿「柏屋」を訪ねる③―弥次さん喜多さんと講札
 【関連記事】東海道岡部宿「柏屋」を訪ねる⑤―檜の目立つ座敷と面皮板の長押
 【関連記事】東海道岡部宿「柏屋」を訪ねる⑥―組子欄間と香時計
 【関連記事】東海道岡部宿「柏屋」を訪ねる⑦―歴史資料館と小屋組み
 【関連記事】東海道岡部宿「柏屋」を訪ねる⑧―漆喰土蔵群と庭園

関連記事