粟ヶ岳の車道脇の松は、松葉が3本に分かれた三葉の松。日本で育つ多くの松の葉は2本ですが、諏訪大社の「天覧の白松」や大王松の葉は3本、五葉松の葉は5本など、決して2本とは限らないのです。
どうやらこの松は、アメリカ原産のテーダマツ。まさか、粟ヶ岳に外来の松が育っているとは思いも付きませんでした。
松葉は同じ北米原産の大王松ほどではないのですが、アカマツやクロマツなど、在来種の松と比べるとやや長く、落ちていた松ぼっくり(球果)も大きくて、鱗片の外側に刺があるのが特徴です。
粟ヶ岳の車道は、戦後、進駐軍がジープで走り抜けた道と聞いています。もしかしたら、このテーダマツは、そんな歴史を今に伝える松なのかも知れません。