鎌田山醫王寺を訪ねる①―百姓積みの石垣

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2017年10月09日 05:46

 磐田市鎌田にある鎌田山醫王寺は真言宗智山派のお寺。「医王」とは薬師如来を意味する言葉であり、醫王寺の本尊ももちろん薬師如来。境内に入るとすぐに目につくのは、小さ目の丸石を切り欠くことなく積み上げた「百姓積み」と呼ばれる石垣。「野面積み」の一種です。

 石の大きさは、小さいものは拳より一回り大きいくらいのサイズから、大きいものでも頭ぐらいまで。玉石積みは脆そうに見えますが、軟質な部分がそぎ落とされた丸石は重くて固く、高く積み上げることをしなければ、切り出した軟質系の山石よりも堅固かも知れません。

 石垣の隅石だけは、成形した石の長短を交互に積む算木積みの工法で、「寺勾配」と呼ばれる大きな反りが印象的です。

 【関連記事】鎌田山醫王寺を訪ねる②―井波の大工が建てた山門
 【関連記事】鎌田山醫王寺を訪ねる③―山門の親子鶏
 【関連記事】鎌田山醫王寺を訪ねる④―牡丹を咥えた見返り獅子
 【関連記事】鎌田山醫王寺を訪ねる⑤―「東海の苔寺」
 【関連記事】鎌田山醫王寺を訪ねる⑥―枯山水庭園
 【関連記事】鎌田山醫王寺を訪ねる⑦―客殿の彫刻欄間
 【関連記事】鎌田山醫王寺を訪ねる⑧―鎮守堂の石垣と狛犬
 【関連記事】鎌田山醫王寺を訪ねる⑨―常夜燈の「菊水」
 【関連記事】鎌田山醫王寺を訪ねる⑩―「薬の木」
 【関連記事】鎌田山醫王寺を訪ねる⑪―刺なし山椒
 【関連記事】鎌田山醫王寺を訪ねる⑫―秋葉山常夜燈
 【関連記事】鎌田山醫王寺を訪ねる⑬―坊中学校の跡

関連記事