実相寺庭園の裏手には、近藤登之助季用(すえもち)公夫妻御廟があります。近藤季用とは近藤秀用の長男であり、近藤貞用(さだもち)の父。
小田原陣(天正十八年)で父秀用(ひでもち)と共に井伊直政隊に属し、篠曲輪に一番乗り、足軽大将を討ち取って秀吉から紅梅胴服と鞍置、青毛黒馬を下賜され初陣を飾った。九戸陣・朝鮮出兵を経て慶長五年(一六〇〇年)関ヶ原の戦いで御徒の頭として従軍、このとき家康から恩賞として父祖の旧領当地に三・〇五〇石を采地として賜わった。
季用の墓は浜松市北区都田町の龍洞院にあるとのことですが、寛永5年(1628)貞用が父母に当たる季用公夫妻を供養する円墳を築き、五輪塔を造立したのが、この「御廟」。
昭和29年(1954)、旧金指保育園建築のため別の場所に移されていましたが、平成21年(2009)に現在地に再移座、復元されました。