柿田川では、あちらこちらで水が湧いていました。この水が湧き出ている所を、柿田川では「わき間」と呼ばれています。
第一展望台で見ることができる「わき間」が柿田川の水源になり、その南にある第二展望台から見下ろす「湧き間」は、青い水の真ん中で川底の砂が噴き上がるように動いているのが分かります。
コンクリートで作られた丸い井戸の形は、繊維工場が取水井戸として利用していた遺構。通称船着場にある井戸跡は製紙工場が使っていたものとのこと。
周辺工場の排水の垂れ流しや廃棄物のため水質が悪化し、一時は魚も住めない汚れた水質だった柿田川を、自然破壊から救い、貴重な環境を後世へと伝えることができるようになったのは、地域住民を中心にしたナショナル・トラスト運動によるもの。これこそ、まさしく草の根運動です。