伝統ある「藤文」の屋敷の中は、木と土壁、畳とで囲まれた和の空間。訪れたのは5月3日、端午の節句の2日前でしたので、1階の帳場には五月人形が飾られていました。
日坂宿は掛川宿と金谷宿に挟まれた間の宿(あいのしゅく)でしたので、そんなに大きな宿場町ではありません。日坂宿内には、本陣と脇本陣が1軒ずつ、旅籠屋が33軒ありましたが、これらは幕府から定められた宿場として最低限の機能。これらを営業し続けるのは、小さな村にとってはかなりの負担であったと思われます。
初めて上がった2階は宿泊に使われた8畳2間続きの座敷。今さらながらですが、襖と障子で区切られた空間、木造家屋の落ち着いた雰囲気の良さを感じてしまいました。