旧田代家の庭には、4本のナギに木が植えられています。2本のナギの木には実が成っていますので雌木で、他の2本はナギの木は雄木のようです。
田代家にナギの木が植えられたのは、掛塚にナギの木が植えられたのと同じように、筏回漕問屋であり渡船場船越頭でもあった田代家が川が凪ぐことを願ってのこと考えていたのですが、実はもう1つの因縁が浮かんで来ました。
それは、田代家には二俣城主・松井宗信の家臣で熊野出身の大角九郎左衛門が跡継ぎとなった歴史があるとのこと。そして、ナギの木は熊野神社や熊野三山系神社の神木です。
旧田代家のナギの木が「川が凪ぐことを願って」植えられたものであったとしても、そこにはもう1つ、熊野神社との関係もあったと考える必要があるかも知れません。