磐田市駒場の駒場神社③―駒場神社
立ち寄ったのは旧袖浦村駒場字屋敷廻に鎮座している駒場神社。しかし、境内のどこにも社号標が見られませんし、石鳥居にも拝殿にも社号額が掲げられてはいません。
ただし、昭和2年(1927)発行の「神社資料」によれば「創立年度不詳 安政元年十一月震災ニヨリ倒壊シ明治元年十二月再建明治十一年二月願濟ノ上駒場神社改稱ス」とありますが、現在の神社名が「駒場神社」であるのは間違いなし。
「御祭神御名」として「天之穂日命 天津日子根命 活津日子根命 熊野久須日命 正哉吾勝勝速日天之忍穂耳命 多紀理比賣命 狭依比賣命 多継津比賣命」の名が記されていてましたので、元は速須佐之男命の五男三女神の御子神を祀る神社「八王子神社」。そして、天岩戸を投げ飛ばし天照大神を引きずり出した「天手力男命」が合祀されているようですが、改称する前の神社名については書かれていません。
資料として掲載されている写真に見る片流造の本殿の屋根は杮(こけら)葺きか檜皮(ひわだ)葺きのように見えますが、現在の屋根は銅板葺。拝殿は入母屋造の平入で屋根は桟瓦葺き。各所に神紋と思われる「桜紋」や波や雨を呼ぶ雲を象ったと思われる飾り瓦が見られます。
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